活動報告

大学経営実務講座　第6回
『「質」が問われる大学の海外留学』
講師 中西　享
経済ジャーナリスト　共同通信客員論説委員

時 間：15：00-16：30
対　象：大学の経営層・実務担当者

　政財界からのグローバル人材養成に向けた強い要請を受けて、現在、主要な大学は学部生を１人でも多く海外留学させようとしています。奨学金を充実させ、カリキュラムの見直し、新しい学部の創設など、いわゆる「グローバル戦略」作りが流行しています。監督官庁である文部科学省も、安倍政権の意向を受けた形でこの関連予算を大幅に増やし、「トビタテ！留学ＪＡＰＡＮ」プログラムをスタートさせました。１４年度からは、日本人留学生の拡大を後押しするため「スーパー・グローバル・ユニバーシティー」（ＳＧＵ）プランを実行する計画で、予算を組んでいます。しかし、実態を良く見ると、数字や目標に踊らされている面があるのではないでしょうか。世界的な大学ランキングが低いことなどが気になる余り、日本人留学生派遣や外国人留学生の受け入れを過度に急ぎ過ぎた結果、その弊害も見受けられます。もう少し地に足が付いた質が伴った留学をする必要があるのではないでしょうか。

中西　享　
　 経済ジャーナリスト　共同通信客員論説委員

　１９４８年岡山県生まれ、１９７２年共同通信社入社、佐賀、北九州支局を経て本社経済部で国土交通省、経済産業省、財務省、自動車、エネルギー、財界、東京証券取引所クラブなどを経験。１９８８年から９１年まではニューヨーク支局で米国経済、ビッグスリーなどを取材。その後、編集委員を経て、２００５年から１０年まで株式会社共同通信社取締役、同年６月退任。現在は主に経済分野で執筆活動。